2011-05-27

NIKKEI Archives<Hard-American casual>.

<次なるトレンドは、懐かしきハードアメカジ>
『ジム・モリソンに学ぶインディアンジュエリー』

 
カリスマモデルのケイト・モスやアギネス・ディーンらを凌ぎ、今、ウィメンズのファッションシーンで大人気のトレンド・パーソンがいる。彼女の名は、エマニュエル・アルト。フレンチヴォーグ誌の編集長カリーヌ・ロワトフェルドの右腕として手腕を振るう、キレ者の女性編集者だ。そんな彼女のプライベートスタイルを、今、日本のモード系女性ファッション誌がこぞって注目しているらしい。
 早速、彼女のスナップをチェックしてみた。するとかなりマニッシュ(ウィメンズの世界では、『男性的』をこう表現する)なロックスタイルの持ち主で、無骨な印象のレザージャケットに、ボーン(骨)柄のTシャツ、タイトなブラックジーンズと、男勝りのワイルドな出で立ちが目を惹く。まるでアメリカン・アウトサイダーを彷彿させる、いかつくハードな印象だ。
 それを見て思い出したのが、1990年代前半に大ブレイクしたハードアメカジだ。バブル終焉を迎えた頃、渋谷を中心に一世を風靡した、ウエスタンやバイカーを基調にした硬派なアメリカンカジュアル。褐色の肌にロングヘア、そしてライダースジャケット、ヴィンテージジーンズ、エンジニアブーツという三種の神器を纏うのが当時の王道だったが、そのキーアイテムになっていたのがインディアンジュエリーだった。
 しかし何故、インディアンジュエリーなのか。そのルーツはアメカジの元祖ラルフ・ローレンでも、ファッションリーダーだった江口洋介さんでもない。実はドアーズのフロントマン、ジム・モリソンが原点。自分も含めて知らなかった人が当時非常に多かったが、ハードアメカジの支持者は、線の細いグラムスタイルにボリュームのあるインディアンジュエリーを付けた彼のミックス感覚を真似て、ビーズネックレスやコンチョベルトで首元や腰周りをハードに飾っていたわけだ。

 アイビーやプレッピーといったノーブルなスタイルの次は、ワイルド&タフなスタイルへとシフトするのがメンズファッションの鉄則。ここ最近のウィメンズ先行の傾向も合わせると、エマニュエル・アルトのハードなスタイルが飛び火し、メンズのトレンドの源流になるとみて間違いなさそうだ。そこにごついインディアンジュエリーを加えたコーディネイトが、ウィメンズにはない男らしいアクセントになるはず。そんなノスタルジックモダンなハードアメカジこそ、次なるトレンドに相応しいだろう。

コットンブロードウィングカラードレスシャツ(バルマン) カーフハイドレザーパンツ“ウエスタン”(ラングリッツ・レザーズ) カーフハイドレザービートルブーツ(ジェフリー・ウエスト) ウッドビーズクロスネックレス(ウィチ) ホワイトハート×ボーンオールドビーズネックレス スターリングシルバーコンチョベルト“ナヴァホメイド[カールソン・ブラックゴート]

Posted by  onodahitoshi

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